女性の生理には個人差がありますが、28日前後の周期で変化をくりかえすのが一般的です。
月経周期は排卵の前の卵胞期と、排卵の後の黄体期に分けられます。卵胞期は主に卵胞ホルモンが、黄体期は黄体ホルモンが作用します。
黄体ホルモンは子宮内膜を柔らかくさせると同時に体温を上げる働きがあり、月経周期の排卵以降は体温が上がります。こうしたことから通常基礎体温表は低温期と高温期の温度差が0.3~0.5℃の「二相性」となります。また、低温期から高温期へは3日以内に移行し、高温期は12日以上持続することが理想的です。
【基礎体温からわかるのは】
排卵の有無、また排卵の時期が予想できます。タイミング療法を行う場合に重要な情報となります。排卵日前後3日間は受精の確率が高い時期。
3周期ほど基礎体温表をつけてみると、排卵する時期が推定できるようになります。粘りの強いおりものが増えるのは排卵前後である可能性が高い証拠です。
また、黄体機能の状態も基礎体温表から推察できます。黄体ホルモンが不足していると高温期はあまり上昇せず、あるいは高温の日数が短くなり、波形の上下が激しくなります。
●基礎体温の測り方
1)朝、目が覚めたら、そのまま動かずにふとんの中で測ります。
2)体温計の先端部を舌の下(舌の裏側)に入れ、口を軽く閉じた状態で測定してください。
3)測定中は体温計がずれないように指でささえておくとよいですよ。
●知っておきたい!基礎体温の3つの測定ポイント
1)体温測定は、毎朝同じ時刻に行いましょう。
(なるべく同じ時刻に測定することで、一定条件のもとでの基礎体温が記録できます)
2)検温中に起き上がったり、動き回ったりしないこと。
(正確な基礎体温が測れなくなります)
3)測定する場所は舌の裏。
体温計の先端部を舌下にあてる位置は、いつも同じところに正しくあてるようにしてください。舌下のいち ばん奥の中央のすじの両側が正しい測定位置です。
(あやまって舌上で測ると、0.04 ? 0.10℃の差が出てしまいます)
基礎体温表を観察すると、生理や排卵など、女性のカラダをコントロールしている女性ホルモンの動きが確認できます。 基礎体温を継続的に測定、記録することで、カラダのリズムが見えてくるのです。「妊娠しやすいからだ作り」のためのツールのひとつとして基礎体温表を役立てましょう!