卵管の中で卵子と精子が出会って受精し、できた受精卵はさらに卵管を子宮の方へと向かってゆきます。受精してからだいたい7日前後で子宮に到達し着床するといわれています。
この時どうやって受精卵は子宮内膜と着床するのでしょうか。
子宮内膜から手みたいなものが伸びて受精卵をキャッチする?
受精卵からフックが出て内膜に引っ掛ける?
タコのような吸盤があり吸着する?
実は接着分子というものが関係するそうです。
その名の通り接着剤のように、ものとものとをくっつける作用を持つ物質です。
この接着分子が着床が起こる時期に子宮内膜の表面に増加し、さらに受精卵の方にも別の接着因子が分泌されます。
このようにしてうまく受精卵が子宮内膜にくっつくと、その後子宮内膜の中に受精卵が潜り込み着床が完了となるのです。
しかし、子宮内膜症を持った方の場合、通常の方より腹水が増加します。この腹水の中には免疫に影響するような物質がたくさん含まれており、これが接着分子になんらかの影響を与えて着床を妨げるのではと考えられます。
腹水の中の免疫物質が原因のひとつとされる生理痛は、漢方や鍼灸で改善するケースが非常によく見られます。このことは子宮内膜症をお持ちで妊娠を希望される方の着床を強力にバックアップしてくれると期待できます。