「毎日いやな夢を見ていたのが、最近ポジティブで楽しい夢を見るようになりました」
Aさん(42才)はこんなふうに報告してくれました。
もともと子宮ポリープがあり、生理痛や冷えもひどい。これまで体外受精を数回したけれど、なかなか妊娠が難しいということで、当院のホームページを見て連絡してくださったのが、昨年7月のことです。
聞いてみるとAさんの自宅から病院までは遠く、体外受精となると毎日のように注射を打ちに行かなくてはいけない。連日、何時間もかけて病院に通うため、だんなさんとの時間もほとんどとれない。そんな生活に疲れてしまい、病院治療をしばらくお休みして、だんなさんとの時間を大切にするようになさったんですね。
そんな中、当院に連絡をくださったわけですが、相談の上漢方治療をすることになりました。それと合わせて生活習慣の改善を始めていただきましたが、2カ月ぐらい経ったころ、生理痛がほとんどなくなったというご報告をいただきました。
お魚がいいよとアドバイスすれば、お魚を食べたり、運動をしてくださいといえば、積極的に生活の中に運動を取り入れたり、Aさんはとにかく素直に体にいいことを、どんどん実行してくださいました。
ストレスのかかる病院治療をしなくてよくなったことで心に余裕が出てきて、そこに漢方や体にいい食事や運動といった生活習慣の改善をくわえたことで、さらに心とバランスがととのった。それが冒頭の言葉につながったのですね。それまでうなされるような悪夢のようなものがなくなり、楽しい夢を見るようになったというのは、私たちにとってもとても嬉しい知らせでした。
このまま自然治療を目指すか、もう一度病院治療にチャレンジするか、いまAさんはだんなさんと話し合っている段階です。
基本的に病院治療に関しては、その方その方で思いが違うので、画一的なことは言えません。Aさんにも、こうやって漢方を続けてもらったことで、体の中に妊娠する力というのも最初のころとはかなり変わってきているから、病院治療が成功につながることは十分にあるので、それも選択肢として考えてもいいかもしれない。でもしたくないという気持ちがあるのならば無理しなくてもいい。最終的にはだんなさんとどうしたいかよく話し合い、気持ちをひとつにすることが大切ですね、とお話ししています。