昨年10月から治療をスタートされたKSさん(39才)は、平成20年に顕微授精で一人目のお子さんを授かった女性。来年40才になるので最後のチャレンジということで、今年の2月に体外受精を計画されています。それまでに、いい卵をつくっておきたいということで治療を始められたわけです。
KSさんは、もともと子宮内膜症があり、いまも片方の卵管が詰まっています。自然妊娠を望んでおられますが、そうした卵管の状態や年齢的なことを考え合わせると高度治療しかないのかなと話されます。実はKSさんが高度治療を選択される理由は、もうひとつあります。ご主人の精子の状態も非常によくないのです。
聞いてみると、ご主人は仕事で大変なストレスを抱えておられるとのこと。ストレスはいうまでもなく、体に大きな負担をかけます。それはストレスによって体の中に活性酸素がふえるからです。
本来、活性酸素は体内に入り込んだウイルスや細菌などを攻撃して、自分の体を守ってくれるもの。ところが活性酸素が発生しすぎると敵ばかりでなく、自分の味方までも攻撃してしまう。それが精巣や精子をつくる場所で起これば、当然、精子の状態は悪化し、数が少なくなったり、奇形ができたりします。KSさんのご主人は、現在こういった状態にあるのです。
ちなみに活性酸素はストレスだけでなく、喫煙や過量の飲酒、不規則な生活、そういったものからも生まれますので、くれぐれもふだんの生活から気をつけたいところです。
KSさんのご主人の場合は、とにかくストレスが大きいわけですが、仕事を辞めてしまうわけにもいきません。本来は大元のストレスを発散したり、ストレスを受けない環境で仕事ができればいちばんいいわけですが……。
そんなときこそ利用してほしいのが漢方やサプリです。できてしまった活性酸素を消し去る成分を含んだ漢方やサプリを服用することで、ストレスを処理する働きが高まり、精子を守ることができるのです。
精子と卵子がひとつになることが妊娠だとすると、女性だけでなく男性も妊娠に向けて体をととのえておきたいですね。