月経がくる度に襲ってくる貧血を起こすほどの激しい、あるいは重苦しい痛み。月経が来るのが恐ろしい、そんな深刻な痛みに悩まされている女性がたくさんいらっしゃいます。
月経のある女性の約3分の1が痛みを和らげるために鎮痛剤を服用しているということです。それほどの苦痛をかかえているにもかかわらず、月経痛はあるのが当たりまえ、と痛みを我慢して医療機関に受診もしない女性が大勢います。痛みに感受性の高い方もいますが、何か原因となる病気がひそんでいて、それほどまでに強い痛みを起こしている場合もあるので注意が必要です。その痛みが鎮痛剤を飲むほどの強さかどうかで受診するかどうかを判断するとよいでしょう。
月経痛はあっても軽い不快感程度で、鎮痛剤を飲むほどの痛みは異常です。もし、毎回鎮痛剤を飲まずにはいられないほどの痛みがあるのなら、何か原因となる病気が隠れていることを疑ってみたほうがよいでしょう。
月経時の強い痛みのために鎮痛剤を服用している人の約4分の1に子宮内膜症がみられるというデータがあります。ただ子宮内膜症になっていても、それと気づかずに放置しているケースも実際には多くあるようです。
子宮内膜症により不妊となることもあるので、妊娠を希望していて重い月経痛のある方は一度受診してみるのもよいでしょう。子宮内膜症は月経がある人ならば誰もがなる可能性があります。最近では10~20代の結婚前の女性にも増え、発症年齢が低くなってきています。
東洋医学では生活スタイルが子宮内膜症に大きな影響を与える因子と考えています。それほど重い月経痛ではない、あるいは鎮痛薬を飲めば何とか耐えられる、という方は漢方や鍼灸での対処も可能です。がまんしていないでまずは相談してみましょう。早い段階で対処すれば、予防できるケースも多くあります。