子宮内膜症の検査をするなら
さて、病院を受診しようと決めたらどのタイミングで受診すればいいのでしょうか。生理中なら恥ずかしさと経血が気になって出来れば受診は控えたいと思う方が多いはずです。
毎月の生理が始まる前なのかそれとも最中なのか。あるいは生理後に行くのがいいのか、出産以外で産婦人科を受診したことのない女性は分からない事が多いです。
検査がしやすい事と子宮や卵巣の状態が一番把握しやすいのは生理後の受診が一番いいタイミングといえます。それは、生理中であれば血液検査が正しく行えず検査結果に影響があるからです。
痛みや不正出血で受診する場合
また、もう一つのタイミングとして、痛みや不正出血などで自分が一番困ったことが起きた時点で受診するという事です。それなら早く治したい、原因が知りたいという精神的な心理状態から内膜症を発症していても治療に前向きに取り組むことが出来るためです。
いずれにしても忙しさや面倒くささで受診を後回しにしない事が大切です。
子宮内膜症の検査方法
次に受診した場合、内膜症の検査とはどんなものがあるのでしょうか。現在では病気を判断するのに様々な検査方法が確立されています。
●問診
これは、生理の状態や量、周期や期間、初潮の時期など生理全般の質問になります。どのような状態かを知るための質問で普段起きている事を詳しくはっきり伝える必要があります。
うまく説明できる自信がなければ事前に症状や困っている事などをメモにまとめて受診するとスムーズです。また、排卵状況も必要となる場合があるので2~3ヶ月分の基礎体温票があると役立ちます。
●内診
実際に内診台に乗って、膣内を触診します。この検査では子宮や卵巣の場所、大きさや痛みを把握するために行います。
●直腸診
肛門から指を入れて直接触診をします。直腸に内膜症が発症していないか調べるための検査です。
●経膣超音波検査
超音波を使用して子宮内の状態をより詳しく検査します。この検査では腫瘍がないかなどを見ます。
●腹部超音波検査
診察台に横になって腹部に超音波を使って検査をします。一般的にエコー検査と言われます。この検査では臓器の癒着が起こっていないかを調べます。
●血液検査
内膜症を発症していると血液中のある物質(CA19-9、CA125)の量が増えるためそれを調べます。これを調べる事によって発症していないかの判断材料にします。
●MRI検査
強い磁気を当てて身体の電波を受信しそれを画像化した検査です。病気を発症した場合、もっとはっきりとした状態を知るために行います。
●CT検査
子宮周辺の臓器などを輪切りにして映像化する検査です。レントゲンより精密度が高く、放射線を照射しないので癌へのリスクも少なくて済みます。
以上の検査が一般的ですが、これは発症する前の検査となります。次に発症した場合の病理検査があります。
子宮内膜症は手術をしないと診断が出来ない病気ともいわれています。ですので、手術前に内膜症を推定する場合は臨床検査をしてから判断する事になります。
その臨床検査は内膜症の場合、組織検査があります。
組織検査とは実際に腹腔鏡手術で疑いのある細胞を取って検査を行う方法です。
検査にかかる費用とは
いずれにしても受診して検査の場合はほとんどが保険適応内ですので患者は3割負担で検査が受けられます。しかし、超音波検査や血液検査などは別に数千円、MRI検査に至っては1万円ほど検査料金が発生する場合もあります。
怖がらずに受診してみよう
受診を決めたらまずは躊躇せずに疑問に思うことを何でも病院に聞いてみる事が大切です。
また、産婦人科は行きづらいと感じる女性が多い診療科でもありますから受診する前には不安もあります。産婦人科の受診では初診で内診がある病院もありますから服装に関しては出来るだけスカートで行く方が無難です。
その理由は、内診台に乗る時には医師の前で両脚を開く必要があるのでその状態を目の当たりにしない為です。内診準備には脱衣所に下半身を隠すタオルを置いて下さる所もありますが、何もない場合もあります。
受診をスムーズに行うことも検査のストレスを除くことになりますのであらかじめ良く調べてから病院へ行くことがお勧めです。