Mさん、36歳、主婦(埼玉県深谷市)
Mさんは来院時結婚3年目でした。すでに病院で夫婦生活のタイミングを1年間みてもらっていましたが、なかなかうまくいかず、できれば自然妊娠を希望されていたこともあり、妊娠するためには体質改善が必要と考え、ネットで検索して当院へおいでになりました。
不妊検査では片方の卵管が癒着しており、生理周期がやや不順ではあるものの、その他の検査では異常は見当たりません。
ただ、生活面で乱れがありました。
夜更かしグセがあり、寝るのは毎日1時過ぎ。朝昼の食事はコンビニ食やパン食が多く、夕食はたっぷり食べ、特に運動もしないためやや肥満体形。この3年で7、8kgが増え続けていました。その他、イライラ、頭痛、肩こりなど自律神経のアンバランスもあるようでした。
睡眠をとる時間帯は女性ホルモンの分泌に影響があります。また、レトルト食品、冷凍食品、菓子類、コンビニ食には大量の化学薬品やトランス脂肪酸といった細胞の老化、ホルモンのかく乱につながる物質が含まれています。そして肥満は卵子の発育や排卵状態に悪影響を及ぼします。
こうした生活習慣が「妊娠しにくい状態」を作り出してしまうことを説明して、生活改善に取り組んでいただきました。
そして治療開始から5カ月目に妊娠なさったのですが、残念ながらこの時は流産となってしまいました。
当初はMさんの希望で鍼灸治療のみでスタートしたのですが、流産後、生活の様子を伺ったところ「治療を始めてから特に何も気をつけていない」ということ!?ご本人は治療にはきちんと通っていらっしゃったのですが、生活習慣がそれほど重要とは思っていなかったようです。
再度、食事や睡眠、運動などの重要性をお話しし、以後漢方薬も併用していただくことになりました。
さらに4カ月後、妊娠のご報告をいただき、今回はホルモン数値もしっかりしているので大丈夫だろうと医師からも言われたそうです。
生活改善と漢方を加え体づくりもしっかりしてきたので、今回は赤ちゃんもお腹の中で安心しているのではないでしょうか!