AU様 36歳
子宮内膜症、チョコレートのう腫があり、来店される半年前から生理期の激痛に襲われるようになり、来店時には生理期以外でも痛むようになってしまいました。
痛みのため鎮痛薬を長期間飲み続けたことから胃潰瘍になり、下血もするようになりました。子宮筋腫もたくさんできており、冷え、貧血がひどく、体調はとてもよろしくない状況でしたが、同時に妊娠も希望しているためできるだけ手術はさけたいということでした。
病院で診てもらうと自然妊娠は難しく、体外受精などの高度不妊治療をすすめられいました。しかしご夫婦の間でも治療に対する考えに違いをお持ちで、不妊治療が始められずにいたため、とにかく子宮内膜症、チョコレートのう腫が進行しないよう、また卵巣の働きや卵子の状態が悪化しないように病院の治療と漢方で体を整えることからスタートしました。
Aさんの場合、仕事も忙しく、ご家庭も複雑な状況があり、大変なストレスを抱えていらっしゃいました。そのような状況を漢方では「気滞」と呼び、自律神経やホルモンのバランスにも悪影響を与えるものと考えています。この「気滞」は「お血」(血の流れや質が悪い状態)を引き起こし、子宮内膜症を悪化させると考えられています。
生活面での改善も行ってもらい漢方を始めて1年が経とうとするころにはチョコレートのう腫は6cmから3.8cmまで小さくなっていました。
ところが病院での不妊治療も開始できず、のう腫は小さくなったもののその他劇的に変わった点を自覚できないため一旦漢方を中止なさいました。
そうして2か月ほど経ったころAさんから漢方相談の予約があり、聞いてみると漢方を中止してから小さくなっていたチョコレートのう腫がなんと8.2cmまで大きくなってしまい、激痛も起こるようになってしまったということでした。また、そこまで大きくなった状態でも医師からは「妊娠を望むならチョコレートのう腫の手術はしない方がよい」と言われたそうです。
こうしたことからAさんは漢方の効き目を実感され、再度体質改善を始めることにしたのでした。
じわじわと効く漢方は、即効性のある化学的治療に慣れた現代時にとっては歯がゆく感じられるのは仕方のないことかもしれません。
逆に科学的な治療にはない効果が漢方にあるのも事実です。両者を上手に利用していただけるよう、私たちも日々しっかりとお伝えしてゆきたいと思います。