のぼせ
頭がのぼせる、顔・全身・手がほてるなどを訴える病証です。また下半身の冷えと上半身ののぼせを同時に伴っている場合もあります。俗に「冷えのぼせ」と言われますが、中医学ではこれを「上熱下寒」といいます。
漢方における原因
- 加齢などで腎陰虚となると火を制御できなくなり、そのために虚火が頭面部に生じてのぼせが生じます。
- ストレスなどにより肝鬱となり、肝鬱が火に変化することで肝陽上亢に陥るとのぼせが起きます。
- 慢性疾患・更年期・その他の原因で、陰陽・水火のバランスが崩れると、心火が上炎し一方で腎水が下部に盛んとなり、冷えのぼせが起きます。
よく使う漢方
・瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)
・六味丸(ろくみがん)
・釣藤散(ちょうとうさん)
飲食について
- のぼせ患者は日常的にスイカ・梨・みかん・バナナ・りんご・柿・トマト・蓮根・白きくらげ・ゆり根・すっぽんを食べると良いです。これらは中医学では滋陰降火、生津止渇、補虚扶正の作用があり、抵抗力を増強させる効能があると考えられています。
- 清心除煩、生津止渇の効能があると考えられている緑茶や未発酵の清茶を飲むと良いです。
- 禁煙、禁酒、禁コーヒー(あるいは少量の飲用にとどめます)
※適する漢方は一人ひとり異なります。上記症状でお悩みの方は升屋栄貫堂までご相談ください。